介護業界では、昔から人材不足が叫ばれ続けている。
しかし、その状況は解消されるどころか深刻化している。
なぜなら、高齢界社会の加速により、介護士として働く人の数は10万人以上も足りていないと言われているからだ。
十数年後には、20万人以上も不足するという試算データまであり、社会問題になっている。
しかし、この原因ははたして日本の高齢化だけにあるのだろうか?
実は、毎年多くの人が介護業界を志している事実がある。
しかし、一旦就職をしてもすぐに辞めて行ってしまっているのだ。
つまり、離職率が非常に高い業界というわけだ。
これが、介護業界の人材不足に大きく影響している。
離職率が高いと、いくら新しい人が業界入りしても現状は変わらない。
多くの人材が業界を離れていってしまうと、増加する高齢者の相手ができる人は一向に増やせなくなってしまう。
では、なぜ離職率が高くなっているのだろうか?
理由の一つは、賃金が安いという事が挙げられる。
一般的な仕事なら月収は平均して30万円以上は稼げるだろう。
しかし、社会福祉系の仕事は平均すると月収は20万円前後にしかならない。
他の仕事よりも平均で10万円も低い賃金というのはモチベーションにつながらないはずだ。
そのため、この状況を改善しない限りは、人材不足は解消されないと考えられる。
政府もこの点においては対策を講じているようだ。
したがって、何らかの変化が起こることに期待したい。